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IoT機器向けにBluetooth5.0機能を搭載した32ビットマイコン「RX23W MCU(R5F523W8ADNG#30)」好評発売中!

 今回は、ルネサスエレクトロニクス社が開発したIoT機器向けにBluetooth5.0機能を搭載した32ビットマイコン「RX23W MCU」をご紹介します。RX200シリーズのRX23Wは、浮動小数点演算機能と乗算機能を持ち最大54MHzで動作するRXv2コアを採用したマイクロコントローラです。54MHz動作時の演算性能は、4.33CoreMark/MHzを達成しています。

 最近のIoTの盛り上がりで、様々な用途において低消費電力とネットワークへの接続機能が求められるようになりました。RX23Wは、少ない部品でこの要求に対応するために開発され、機器のシステム制御と無線通信を1チップで実現できます。Bluetooth 5.0 Low Energyに対応し、IoT機器に不可欠なタッチキーやUSB、CANなどの周辺機能を内蔵しています。Bluetooth専用のオシレータも内蔵されているので、Bluetoothのための外部回路は不要です。

 Bluetooth対応プログラムを開発するには、Bluetooth5.0のプロトコルスタック基本パッケージに加え、各種標準プロファイルに準拠したAPIが用意され、統合開発環境e2 StudioとSmart Configuratorによりドライバコードを作成できます。また、初期の無線特性の評価とBluetooth機能の確認をGUIで操作できるBluetooth Trial Tool Suiteも利用できます。このツールは、電波法の認証を取得する際にも使用できます。

 さらに、IoT機器に必要なセキュリティ機能を搭載した製品も用意されています。Trusted Secure IP(TSIP)はルネサス社独自のセキュリティ機能で、AES(128/256ビット鍵、ECB/CBCモード)、AES-GCM、AES-CMAC、乱数生成をハードウェア演算で高速に実行するTSIPドライバにより、内蔵フラッシュROMのセキュアな更新(セキュアアップデート)と、不正なファームウェアの起動防止(セキュアブート)を実現できます。

●R5F523W8ADNG#30の仕様
・RXv2コア、54MHz動作(4.33CoreMark/MHz)
・電源電圧:1.8V~3.6V
・メモリ:プログラムフラッシュ512KB、SRAM64KB、E2データフラッシュ8KB
・通信機能:Bluetooth5.0 Low Energy
・インターフェース:USB2.0、BC(バッテリチャージャ)に対応
          CAN、ISO11898-1準拠、最大転送速度1Mbps
・SDメモリ/SDIO 1 or 4ビットSDバスをサポート
・静電容量式タッチセンサ:自己容量方式、相互容量方式
・12ビットA/Dコンバータ×14ch、12ビットD/Aコンバータ×2ch
・セキュリティ機能:搭載していません。
・動作温度範囲:-40~+85℃
・パッケージ:QFN、56ピン

 すぐにRX23Wの評価や試作、開発ができるように、「Target Board for RX23W」が用意されています。本ボード(54.0mm×90.0mm)にはエミュレータ回路が搭載されているので、E1エミュレータ/E2エミュレータLiteを必要とせずにアプリケーションの開発ができます。さらに、すべてのMCU信号ピンへのアクセスを可能にするピンヘッダ用スルーホールを搭載しているため、簡単に試作を開始することができます。アンテナも搭載されており、電波法に基づく認証も取得しています。

 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。

 

RX23W MCU(56ピン)
【R5F523W8ADNG#30】 790円
Target Board for RX23W
【RTK5RX23W0C00000BJ】 5,480円

 

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