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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「組み込みメモリの基礎:EEPROM、FRAM、eMMC、SDカード」
「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、組み込みシステムに採用する不揮発性メモリの選択について解説した記事をご紹介します。
■組み込みメモリの基礎:EEPROM、FRAM、eMMC、SDカード
組み込みシステムではRAMとROMが不可欠です。RAMはプログラムを動作させるために使用します。ROMは読み出し専用のメモリでアプリケーションプログラムやシステム構成情報を保存するために使用される不揮発性メモリです。初期のROMは外部から書き換えができませんでしたが、現在のROMは外部から電気的に書き換えができるEEPROMが主に使用されています。
EEPROMには様々な方式がありますが、フラッシュメモリが現在の主流です。フラッシュメモリにはNAND型とNOR型があり、NAND型は読み出しがブロック単位、NOR型は読み出しがバイト単位です。NAND型はNOR型に比べて書き込み速度が速く大容量にできるという特長があるためデータストレージとして用いられ、NOR型はシステムメモリとして用いられています。
フラッシュメモリの他には、F-RAM(Ferroelectric-RAM)またはFeRAMと呼ばれる強誘電体メモリが使用されています。強誘電体メモリは、フラッシュメモリよりも高速に書き込みができ、低消費電力という特長がありますが、コストは高くなります。
【アプリケーションラボ】の解説では、ON Semiconductor、Adesto Technologies、Renesas、ISSI、Cypress Semiconductor、Advantech、GigaDevice Semiconductor、Silicon Motionが販売している不揮発性メモリの長所と短所を示しながら最適な組み込みシステムのメモリ選択方法を解説しています。データストレージとしては、SDカードやeMMCデバイスも選択肢に入ります。eMMC(embedded Multi Media Card)は、組み込み機器用のストレージデバイスで、NAND型のフラッシュメモリを搭載しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■電源管理システムにおける人工知能:プランBとは?
風力や太陽光などの再生可能エネルギーを使った発電システムの効率を上げるためには、AIが役立ちます。プランBは代替手段という意味で、ここでは電源管理システムにAIを利用した代替(バックアップ)手段を実装する方法について解説します。
■RF指向性カプラの基礎とその効果的な使用方法
IoTの普及などで無線周波数(RF)を使った電子機器が増えていますが、伝送路や負荷で損失を発生させないようにRFパワーレベルを監視する必要があります。指向性カプラはRF入力と負荷の間に挿入される測定デバイスで、ここでは指向性カプラの原理と具体的な設計方法について解説します。