「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、Arm社のプロトタイピングツールであるMbedを使用してIoT機器を迅速に開発する方法について解説した記事をご紹介します。
■Mbedエコシステムを活用したIoT製品開発の迅速化 Mbed(エンベド)は、Arm社のCortex-Mコアを搭載したマイコンボードとそのプログラミング環境の総称です。Mbedは、2005年にArm社の二人の社員が学生の教育用にArmコアを搭載したマイコンボードを使用したことが始まりです。大学のパソコンにソフトウェアをインストールすることが禁じられていたため、開発環境などはサーバーに置いてウェブブラウザで動作するようにしました。しかしこれが、Mbedが普及する大きな要因になりました。すなわち、パソコンに開発環境をインストールする必要がなく、どのパソコンからでも開発を続けることが可能になったからです。
最初のMbedボードにはNXP社のマイコンが採用されていたため、MbedはNXP社のマイコン用の開発ボードとみなされていましたが、2013年2月に公開されたmbed2.0でMbedアーキテクチャがオープンソースとなり、NXP社以外にもCypress社やSTMicroelectronics社など、多くのマイコンベンダーがMbedボードを開発するようになっています。さらに、2014年10月にはmbed3.0とmbed OSが公開されました。そして現在は、RTOSを標準でサポートしたMbed OS 5を利用することができます。Mbedは、当初はmbedと小文字で表記されていましたが、2017年からはMbedと大文字で表記するように変更されています。
【アプリケーションラボ】の解説記事では、Mbedの特長と対応するハードウェア製品の概要、アプリケーションの作成手順、Mbedを使用する際のヒントなどを詳しく解説しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
PSoC 6 BLE Pioneer Kit 【CY8CKIT-062-BLE】 11,386円 |
|
MAX31723PMB1ペリフェラルモジュール 【MAX31723PMB1#】 2,880円 |
|
指用心拍数/パルス酸素濃度計スマートセンサー 【MAXREFDES220#】 13,271.74円 |
|
ToF測距/オプティカルフローセンサーモジュール 【114991252】 5,272.22円 |
|
下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■産業用オートメーションの通信と処理にSitaraの専門サブシステムを活用 産業用システムで信頼性の高い通信を実現しようとすると、多様なサブシステムと信頼性の高いリアルタイム接続を維持する必要が出てきます。ここでは、TI社のSitaraプロセッサを使用して、産業用リアルタイム通信ソリューションの開発を迅速に行う方法について解説します。Sitaraプロセッサには、産業用アプリケーションで必要とされる計算リソースと専用通信機能が搭載されています。
■機械学習により産業システムがハッキングの危険にさらされるか? 人工知能はさまざまな分野で、過去に例のない革新をもたらしています。AIや機械学習は強力なツールですが、よく設計されたシステムもあれば適切に設計されていないシステムもあるので、さまざまなハッキングの危険をはらんでいます。ここではハッキングへの対処法について解説します。
|