「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、ヒアラブルデバイスに心拍数と酸素飽和度(SpO2)を測定する機能を追加できるMaxim Integrated社のMAXM86161について解説した記事をご紹介します。
■完全ワイヤレスフィットネスヒアラブルの構築(第1部):心拍数とSpO2の測定 ヒアラブルは最近よく使われるようになった用語で、耳に掛けるウェアラブルデバイスのことです。音楽を聴くだけでなく、ワイヤレス接続で通話などもできるといった付加価値をもったスマートデバイスを指します。
【アプリケーションラボ】では、3部構成でヒアラブルデバイスについて解説します。第2部ではオーディオ処理について、第3部ではワイヤレス電源管理について解説する予定です。そして今回の第1部では、ヒアラブルデバイスに健康維持のために心拍数と酸素飽和度(SpO2)を測定する機能を追加する方法について解説します。
心拍数を測定するには、光電式容積脈波記録法(PPG)を用います。PPGは、心臓が血液を送り出す際の血液量の変化によって生じる、特定の周波数(通常は約520nm)における光の透過や反射の変化を測定します。また、SpO2を測定するにはパルスオキシメトリ法を使用します。これは、2つの異なる周波数(通常は赤色と赤外線)における光の吸収の差を検出することで、脱酸素化ヘモグロビン(Hb)に対する酸化ヘモグロビン(HbO2)の比率を測定します。
Maxim Integrated社のMAXM86161は、インイヤー型ヘルスモニタリング専用に設計された心拍数とSpO2測定用の単一電源光モジュールです。コンパクトで低消費電力を特長とし、19ビットADC、周囲光除去機能、ピケットフェンス検出と置換アルゴリズムなどを備えています。トランスミッタ側には3つのプログラム可能な大電流LEDドライバを備え、レシーバ側は高効率のPINフォトダイオードと光学読み出しチャネルで構成されています。動作電力は10μA以下、サイズは2.9mm×4.3mm×1.4mm、14ピンOLGAパッケージです。
【アプリケーションラボ】では、MAXM86161の動作原理ならびにハードウェアやソフトウェアの開発方法などについて詳しく解説しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
心拍数/SpO2測定用単一電源光モジュール 【MAXM86161EFD+】 1,255.17円 |
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下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■電流出力DACとTIAを使用してLEDの輝度を精密制御 発光ダイオード(LED)の輝度を精密に制御することは、現在でも容易ではありません。ここでは、電流出力D/Aコンバータとトランスインピーダンスアンプ(TIA)を組み合わせて、LEDの精密な輝度制御を行う方法について解説します。
■データをクラウドに安全に保存する方法 クラウドはさまざまな悪意的な攻撃に対して脆弱です。セキュリティの脆弱性は、部内者からの脅威、アカウントのハイジャック、分散DoS、常駐し続けるマルウェアなど、幅広い種類に及びます。ここでは、監視や認証、登録プロセス、ネットワークトラフィックの評価などにより、クラウドのセキュリティを高める方法について解説します。
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