端子が1.27mmピッチに変換されLoRa通信の評価が簡単できる LoRa/FSKモジュールDIP化ボード「LRA1-EB-ADB1」好評発売中！

　今回は、株式会社アイ・ツーが開発したLoRa/FSKモジュールDIP化ボード「LRA1-EB-ADB1」をご紹介します。アイ・ツー社は、2010年に設立された受託開発をメインとするベンチャー企業です。

　LoRaは、免許不要のISMバンドを使用したLPWA(Low Power Wide Area)通信の一つです。日本では、920MHz帯(920～928MHz)を使用できます。LoRaの規格では、10年以上の電池寿命と15kmの通信距離を要求しています。ただし、伝送速度は300～10kbpsと低速です。変調方式は、スペクトラム拡散によるLoRa変調とGFSK変調を使用しています。LoRaは物理層の規格であり、LoRaWANが通信プロトコルの規格になります。物理層の制御には、基本的に米国セムテック社のコントローラ(SX1272/73)が使用されます。

＜　LRA1-EB-ADB1　＞

　アイ・ツー社は、RoLa通信用の組み込みデバイスとしてLoRa/FSKモジュール「LRA1」を開発しました。LRA1は外形が13mm×18mm×2.4mmと超小型で、電源電圧1.8V～3.6Vで動作します。スリープ時の消費電流が0.7μA以下と小さく、電池による長時間運用が可能です。Basicインタプリタを内蔵しており、外付けCPUがなくても動作します。技術基準適合は認証済みです。

　「LRA1-EB-ADB1」は、LRA1の評価や試作を容易にするために、LRA1の端子を1.27mmピッチに変換したDIP化ボードです。

＜　LRA1-EB-M1　＞

　アイ・ツー社では、DIP化ボードに加えて2×8のLCD表示器とBosch社製の環境センサーBME280(温/湿度、気圧)を搭載した評価ボードも用意しています。「LRA1-EB-M1」は、この評価ボード2台とワイヤアンテナをセットにしたもので、LoRa通信の評価をすぐに始めることができます。また、「LRA1-EB-SMA」は評価ボード2台とSMAアンテナを使用したセットです。

LoRa/FSKモジュールDIP化ボード 【LRA1-EB-ADB1】　5,300円
LoRa/FSKモジュール評価ボード ワイヤアンテナ(2台セット) 【LRA1-EB-M1】　21,200円
LoRa/FSKモジュール評価ボード SMAアンテナ(2台セット) 【LRA1-EB-SMA】　23,600円

　ラズパイマガジンは、現在の社会情勢のためと思われますが、2020年6月号と8月号が合併されて2020年夏号として発行されています。10月号からは従来どおり隔月での発行になるようです。そして、ラズパイマガジン2020年夏号には、付録基板として「基本パーツ配線済みボード」というプリント基板が付属しています。Raspberry Piに接続してI/O制御を学習するためのボードです。

　「基本パーツ配線済みボード」には8種類の電子部品を搭載し、フルカラーシリアル/ノーマルLED制御、カラーセンサー入力、サーボモーター制御(360度/180度)、有機ELディスプレイ制御などの実験をすることができます。外部接続端子として、GPIO/PWM/I2C/SPI/アナログ入力端子などを備え、Raspberry Piで利用できる様々な通信やセンサー類、部品に合わせた適切な使用方法を学ぶことができます。また、基板上には信号の流れがシルクで印刷されているので、視覚的に動作を理解することができます。

　ラズパイマガジンでは、本文中に「ラズパイ工作で使う主要なパーツがすべて配線済みで、プログラムを実行するだけで動かせます。」と書かれていますが、付録基板には部品が搭載されていないので、自分で部品を入手してはんだ付けを行い、基板を完成させる必要があります。

　「基本パーツ配線済みボード(部品セット)」は、付録基板に搭載するすべてのパーツに加えて、付録基板に接続して実験をするための部品を集めたセットです。また、付録基板と同等品に必要な部品をすべてはんだ付けした組み立て済みの「基本パーツ配線済みボード(完成品)」も用意されていますので、自分で完成させる自信のない方はこちらをご検討ください。

ラズパイマガジンで学ぶ!基本パーツ配線済みボード(部品セット) 【ADRPM2001K】　6,280円
ラズパイマガジンで学ぶ!基本パーツ配線済みボード(完成品) 【ADRPM2001P】　7,880円
ラズパイマガジン 2020年夏号 【ISBN978-4-296-10647-9】　2,230円