「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、産業用IoTシステムのアプリケーション開発を効率よく行う方法について解説した記事をご紹介します。
■産業用IoTアプリケーションの開発促進(パート1):IoTデバイスデータのシミュレーション
IoTが普及して産業用途にも応用が進んでいます。すなわち、様々な場所にセンサやアクチュエータを配置することで、データを収集しながら製造ラインの生産調整や故障の診断などを効率よく行えるようになります。しかしながら、このようなシステムを構築する際、センサやアクチュエータを構築する物理的な作業とシステムアプリケーションを開発する作業が、お互いの完成した結果に依存することなどにより、作業を進めることができなくなるということが往々にして起こります。
そこで大手クラウドサービス会社は、このような問題に対処するため、センサなどからのデータをクラウドサービスに送り込むための一貫したインターフェースサービスを用意しています。すなわち、Microsoft AzureではAzure IoT Hub、Amazon AWSではAWS IoT Core、Google Cloud PlatformではCloud IoT Core、IBM CloudではIBM Watson IoT Platformなどです。これらを使用することで、センサやアクチュエータとクラウドのリソースを結びつけるという面倒な作業が簡素化されます。
< Azure IoT参照アーキテクチャ >
また最近では、デジタルツインと呼ばれる仮想のデバイスモデルを構築することで、アプリケーションの開発効率を上げる方法が採用されています。これは、クラウド上にセンサやアクチュエータの物理的なシステムを仮想に構築するため双子(ツイン)と呼ばれています。デジタルツインを用いれば、実際の物理デバイスでデータ収集を行いながらアプリケーション開発をする必要がなくなります。逆にシステムが稼働した後は、収集したデータを次の製品開発などさまざまに活用することができるようになります。
【アプリケーションラボ】では、アプリケーションソフトの開発者とセンサやアクチュエータシステムの開発者の考え方の違いなどを説明した後、Googleが提供するサンプルのPythonコードを利用して、温度センサによりファンを制御するプログラム例などを紹介しています。
下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■Torex HiSAT-COT制御アーキテクチャチュートリアル
スイッチング電源を制御する動作モードには、パルス幅変調(PWM)とパルス周波数変調(PFM)があります。PWMは一定のスイッチング周波数でオン/オフ時間を可変して制御しますが、PFMはオン/オフ時間が固定で周波数を可変させて制御します。ここでは、PFM方式のスイッチング電源により、高速応答で高精度を実現したTorex社の技術を解説します。
■スイッチモード電源の音響ノイズ抑圧
工場などで使用する電源の騒音は気になりませんが、オフィスなどの静かな場所では多少の不快な音でも気になります。ここでは、スイッチング電源が発生させる、静かな環境において人間にとって不快になる音を削減する方法について解説します。
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