「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、超小型機器に適したMolex社の基板対ケーブルコネクタについて解説した記事をご紹介します。
■超小型設計のワイヤ~基板コネクタの利点を活用する方法 最近は電子機器の小型化が進み、FPC(Flexible Printed Circuit:フレキシブル基板)やFFC(Flexible Flat Cable:フレキシブルフラットケーブル)を用いることが増えています。FPCやFFCは基板材料にプラスチックフィルムを使用しているので自由に曲げることができます。そのため電子機器の可動部にも用いることができます。接続するためのコネクタの高さも0.5mm程度が可能で、超小型機器にも適しています。
FPCやFFCを採用する利点は多いのですが、コストや設計自由度などの理由により、ガラエポなどを用いたリジッド基板と基板対ケーブルコネクタを使用する方がまだまだ一般的といえるでしょう。Molex社では、リジッド基板に使用する低背コネクタとして、Pico-LockシステムとPico-EZmateシステムというコネクタを開発し販売しています。
【アプリケーションラボ】の解説では、一般的なコネクタの構造について説明した後、Molex社のコネクタの特長を詳しく解説しています。基板対ケーブルコネクタは、ワイヤ、端子、その端子を差し込むレセプタクルハウジング、基板に固定するヘッダなどで構成されます。Pico-Lockシステムは、1.00mm、1.50mm、2.00mmの電極間ピッチで、ヘッダの高さ1.5mmと1.0mmのタイプがあります。また、Pico-EZmateシステムは、ヘッダの高さが1.2mmです。これらのコネクタシステムが占有する基板面積は非常に小さく、部品形状もきわめて薄型なので、以前であればコネクタを使用できなかった製品に、信頼できる安価なワイヤと基板の接続が可能になります。また、Pico-LockシステムとPico-EZmateシステムは、表面実装の自動実装装置にも対応しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
コネクタヘッダ(面実装、6極、1.5mm) 【5040500691】 230.56円 |
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コネクタヘッダ(面実装、6極、1.0mm) 【5037630691】 187.5円 |
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コネクタヘッダ(面実装、6極、1.2mm) 【0781715006】 138.57円 |
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Pico-Lockメス圧着端子(1.50mmピッチ) 【5040520098】 35円 |
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Pico-EZmateメス圧着端子 【0781720411】 36.67円 |
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下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■スマートPoEスイッチを使用した産業用Ethernetネットワークのシンプル化
Ethernetケーブルを利用して電力を送るPoE(Power over Ethernet)を用いれば、産業用システムの構成を大幅に簡素化することができます。ここでは、PoE対応の産業用スマートEthernetスイッチを使うとコストを下げて工場レイアウトをシンプルにできることを示します。
■産業用IoTアプリケーションの開発促進(パート2):IIoTセンサの迅速なデプロイメント
2回にわたり産業用IoTアプリケーションの開発を促進する方法について解説しています。パート1ではデータストリームを生成するためのシミュレーションについて解説しましたが、今回はIIoTアプリケーション開発のスピードを上げるために利用できる構成済みIIoTセンサとゲートウェイについて解説します。
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