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LVモジュール組み合わせ 6.パワーアンプ (2)組み立て、動作確認

6.パワーアンプの製作

~LVモジュール組み合わせ パワーアンプを作る

  (2)組み立て、動作確認

6.組み立て

 

①リアパネルを組み立てます。

 

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スピーカーターミナルにワイヤーをハンダ付けします。大きな金属にハンダ付けする場合は、ハンダごての温度を高めに設定してください。

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リアパネルに取り付けて、熱収縮チューブでガードします。

 

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RCAジャックを取り付けます。このジャックは、穴を加工せずに取り付け可能です。使用しない穴は、キャップやシートで塞ぎます。

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キャップはサイズが小さいのでホットメルトで固定しました。

 

②パワーアンプの動作設定

 

このパワーアンプモジュールは、オンオフをコントロールする仕様ですので、常にオンさせるようにします。

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写真中赤丸で囲った部分をハンダでショートすれば、常にパワーオンします

 

パワーアンプに手を加えたくない場合は、3ピンのワイヤーを準備してSD端子に電圧をかければ動作させることが可能です。

 

パワーアンプ基板CN5DC/DC電源基板CN203
OPEN  OPEN
SD +12V
GND GND

 

③入出力のハンダ付け

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入力バッファーと入力ジャック、パワーアンプをシールド線で接続しハンダ付けします。

 

 

④配線

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シールド線以外の全配線は以下の通りです。

 

ワイヤー番号名称接続先1接続先2ピン数長さ
W1 ±12V電源 DC/DC電源基板 CN202 入力バッファー ハンダ付け 3 200mm
W2 AC電源 AC/DC電源基板 CN104 DC/DC電源基板 CN201 3 200mm
W3 LED1 LED1 ハンダ付け DC/DC電源基板 CN207 2 200mm
W4 LED2 LED2 ハンダ付け DC/DC電源基板 CN206 2 200mm
W5 ±B電源1 AC/DC電源基板 CN103 パワーアンプ基板 CN6 3 太い線
W6 ±B電源2 AC/DC電源基板 CN102 プロテクション基板 CN7 3 太い線
W7 スピーカーL スピーカーターミナルハンダ付け プロテクション基板 CN4 2 太い線
W8 スピーカーR スピーカーターミナルハンダ付け プロテクション基板 CN3 2 太い線
W9 プトテクションL パワーアンプ基板 CN3 プロテクション基板 CN2 2 太い線
W10 プロテクションR パワーアンプ基板 CN4 プロテクション基板 CN1 2 太い線
W11 ※1 ACOFF検出 DC/DC電源基板 ハンダ付け プロテクション基板 CN5 5 200mm
W12 ※2 アンプコントロール DC/DC電源基板 CN203 パワーアンプ基板 CN5 3 200mm

※1 ポップノイズ対策用 この後説明します。

※2 アンプ基板で対応した場合は必要ありません。

※電源のヒューズは、パワーアンプで電流が多く流れるため、3Aのものを使用してください。

 

 

7.動作確認

それでは、この状態で電源を投入してみましょう。(オペアンプはまだ取付けません。)

 

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オペアンプの端子に正常な電圧が出ているか確認します。こちらは+12Vです。

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-12Vも正常に出ていることを確認します。 オペアンプ2個とも確認しましょう。

 

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出力に異常な電圧が出ていないかも確認します。

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LRともに出力は出ていません。

 

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確認が済んだら、オペアンプを挿入します。(電源を切って12Vが十分下がるのを確認してから行ってください。)

 

 

8.ポップノイズ対策

これで、完成と思って動作させたところ、電源オフ時に盛大なポップノイズが発生しました。

これは、入力バッファーの電源が切れる時に発生しているようです。

 

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オシロスコープでスピーカー端子を測定したところ、電源オフ時にこのように大きな波形が発生しています。

 

そこで、プロテクション回路に搭載されているAC検出プロテクションを使用する事にしました。

 

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このプロテクション基板に搭載されているICはACOFFの検出回路もついているのですが、現状は、右の回路図のように+B電源で動作させています。

従って、写真のようにR27をはずして、+Bでの動作を禁止にします。

 

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プロテクション基板CN5にワイヤー(W11)を接続します。 ACとGNDの2本だけです。

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DC/DC電源基板のAC入力CN201の裏側にハンダ付けします。

 

これにより、電源スイッチを切ったと同時にリレーがオフしてポップノイズは出なくなりました。

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リレーが動作して出力が無くなった状態です。

 

 9.測定

 

まずは、入力バッファーの特性から確認します。

 

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1KHz 入力と出力はほぼ同じレベルになっています。

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10KHz

 

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20KHz

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80KHzもきちんと出力されています。発振もしてません。

 

次にアンプの出力です。8Ωのダミー抵抗で測定しました。

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1KHz ちょうど10倍20dB)のゲインがあることがわかります。デジタルアンプなので、フィルターをかけないと、500KHz程度のスイッチング周波数が波形に載っているので太く見えますが正常な状態です。

 

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10KHz

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20KHz ここまでくると、スイッチングの波形が見えてきます。

 

以上、パワーアンプの製作についてご紹介しました。プリアンプと組み合わせて、ハイレゾや、アナログプレーヤーの音をお楽しみください。

 

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スピーカーの接続には、バナナプラグを使用しています。

 

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<参考記事>

 

・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その1:準備編

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