資料・技術情報
LVモジュール組み合わせ 4.プリアンプ
プリアンプの製作
~LVモジュール組み合わせ プリアンプを作る
LVシリーズは、いろいろなモジュールを組み合わせる事によってオリジナルの商品を作成する事ができます。
今回は、アナログ3入力切替のシンプルなプリアンプをします。
高周波ノイズを出す部品が無くシンプルな構成ですので、ノイズの少ない高音質なプリアンプです。
1.必要な部材
今回使用した部品の一覧です。
名称 | 品番 | 数量 | |
---|---|---|---|
1 | コントロール基板【LV2-CTRLM】※1 | LV2-CTRLM | 1 |
2 | AC/DC電源基板キット【LV2-ACDCM-KIT】※1 | LV2-ACDCM-KIT | 1 |
3 | 電源トランス【LVX-TR20】 | LVX-TR20 | 1 |
4 | LV汎用配線セット【LVX-WIRE-SET】 | LVX-WIRE-SET | 1 |
5 | LV専用ケース【LVX-CASE2】 | LVX-CASE2 | 1 |
6 | LV用リアパネル【LVX-RP2】 | LVX-RP2 | 1 |
7 | プリアンプ【LV2-PRAM】 | LV2-PRAM | 1 |
8 | RCAジャック 赤 ※1 | RJ-2003/R | 1 |
9 | RCAジャック 白 ※1 | RJ-2003/W | 1 |
10 | 1芯シールドケーブル 富士電線 | MVVS 0.5 | 1m |
※1 はんだ付け作業が必要です。 コントロール基板 AC/DC基板キット プリアウトRCAジャック配線
2.必要な工具
今回の制作に必要なのは、ハンダ付け用工具と、ドライバー、穴あけなどの工具です。
必要な工具と使い方はこちらをご覧ください。
・ 電子工作に必要な工具の種類と使い方 【ハンダ付け編】 【ワイヤー処理編】 【測定編】 【穴あけ編】
また、カバーの取り付けには、6角レンチ(2mm)が必要です。
ボリュームの取り付けにも6角レンチ(1.5mm)が必要となります。
3.AC/DC電源基板の組み立て
こちらの組み立て方については、以下のリンクを参照してください。
・LVモジュール組み合わせ 1.USB-DAC (1)必要な部材・工具とAC/DC電源基板キットの組み立て
3.USB-DAC対応プリアンプの内容となります。
完成した状態です。
4.リアパネルの加工と電源回路の取り付け
こちらの組み立ても以下のリンクを参考にしてください。
・LVモジュール組み合わせ 1.ハイレゾ対応USB-DACの製作 (3)リアパネルの加工と電源回路の取り付け
USB-DACの穴はありません。プリアウトのとなりの2か所だけ穴をふさぎます。
※電源に搭載するヒューズは1Aのものを使用してください。
5.コントロール基板の作成
①プリアンプのマイコン取り付け
ソケットにマイコンを差し込みます。
②コントロール基板の作成
部品のハンダ付けは、こちらを参考にしてください。
オーディオアンプキットLV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その1:準備編
普通に作成すると仕上がりがこのような状態になります。
基板やスイッチが見えていてあまり見栄えが良くないですね。
そこで、今回は、もう少し見栄え良くしてみる事にしました。
③コントロール基板の改造
ボリュームノブを付けて完成です。写真では、中のワイヤーが見えていますが、実物はそう気になりません。
でも黒いワイヤーを使用したほうが良かったですね。
6.組み立て
①ヘッドホン基板を取り付けます。
②プリアンプとRCAジャックの配線処理
シールド線の接続配線の方法は、こちらを参考にしてください。
LVモジュール組み合わせ 3.USB-DAC対応プリアンプ ②プリアンプとRCAジャックの配線処理
③配線します。
ワイヤー番号 | 名称 | 接続先1 | 接続先2 | ピン数 | 長さ |
---|---|---|---|---|---|
W1 | ±12V電源 | AC/DC電源基板 CN6 | プリアンプ基板 CN10 | 3 | 200mm |
W2 | ボリューム | コントロール基板 CN1 | プリアンプ基板 CN4 | 3 | 200mm |
W3 | セレクター | コントロール基板 CN2 | プリアンプ基板 CN2 | 4 | 300mm |
W4 | ヘッドホン | プリアンプ基板 CN7 | ヘッドホン基板 CN1 | 4 | 300mm |
全て配線した状態です。 シンプルイズベスト!
⑤最終組み上げ
トップカバー、フットをつければ完成です。
8.動作確認と測定
アナログ入力だけなので、INPUTから入力してボリュームをあげるだけです。
ヘッドホンもチェックしましょう。
<ワンポイントアドバイス>
今回の方式は、プリアウト出力とヘッドホン出力が同じオペアンプ出力を使用しているために、ヘッドホンを差すとプリアウト出力が低下してしまう事があります。
同時に使用しないで、プリアンプとして使用する際はヘッドホンを抜いておけば問題無いのですが気になる方は、ヘッドホンも高音質で再生できて同時使用も可能なヘッドホンアンプキットをお勧めします。
・ヘッドホンアンプキット LV2-HPAM-KIT 作成方法
測定結果です。
INPUT-1入力、プリアウト出力の測定。
1KHzの入力と同じ出力レベルになるボリューム位置(2時ぐらい)で測定しました。
80KHz 1.60Vrms入力時 1.52Vrms出力
ゲインダウン 0.45dB
このように80KHzまでほぼフラットの特性となっています。
ヘッドホン(47Ω)接続時
1KHz 1.84Vrms入力 0.56Vrms出力
ゲインダウン 16.75dB
ヘッドホンを差すとこれだけゲインが落ちてしまいます。
今回は、以上で終了です。
今回ご紹介したプリアンプにフォノイコライザーを追加する組み合わせも次回紹介いたします。
この場合は、リアパネルがすでに販売しているものになりますのですぐに部品を揃えて組み立てる事が可能です。
<関連記事>
・LVモジュール組み合わせ 1.ハイレゾ対応USB-DACの製作
・LVモジュール組み合わせ 2.USB-DAC+ヘッドホンアンプ
・LVモジュール組み合わせ 3.USB-DAC対応プリアンプ
・LVモジュール組み合わせ 5.フォノイコライザー内蔵プリアンプ
・LVモジュール組み合わせ 6.パワーアンプ
・LVモジュール組み合わせ 7.フォノイコライザー内蔵アンプ
<参考記事>
・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その1:準備編
・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その2:組立編