資料・技術情報

LVモジュール組み合わせ 2.USB-DAC+ヘッドホンアンプ

ハイレゾ対応USB-DAC+ヘッドホンアンプの制作

~LVモジュール組み合わせ USB-DAC+ヘッドホンアンプを作る

 

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LVシリーズは、いろいろなモジュールを組み合わせる事によってオリジナルの商品を製作する事ができます。

今回は、ハイレゾ対応のUSB-DACにヘッドホンアンプを搭載したものを紹介します。

 

1.必要な部材

 

 

今回使用した部品の一覧です。

 

名称品番数量
1 ヘッドホンアンプキット 【LV2-HPAM-KIT】 LV2-HPAM-KIT 1
2 ヘッドホン用ボリューム 50KΩ RD925G-QA1-A503 1
3 ボリューム用つまみ 16X15HSB-LS-7 1

 

これ以外の部材は、「1.ハイレゾ対応USB-DACの製作(1)必要な部材・工具とAC/DC電源基板キットの組み立て」 と全く同じになります。
「1.ハイレゾ対応USB-DACの製作(1)必要な部材・工具とAC/DC電源基板キットの組み立て」を組み立てた後で、ヘッドホンアンプ対応に改造する事ができます。

 

2.必要な工具

 

今回の制作に必要なのは、ハンダ付け用工具と、ドライバー、穴あけなどの工具です。

必要な工具と使い方はこちらをご覧ください。

・ 電子工作に必要な工具の種類と使い方 【ハンダ付け編】 【ワイヤー処理編】 【測定編】 【穴あけ編】

 

また、カバーの取り付けには、6角レンチ(2mm)が必要です。

 

3.ヘッドホンアンプキットの組み立て

 

こちらの組み立て方については、以下のリンクをご確認ください。

ヘッドホンアンプキット LV2-HPAM-KIT 作成方法

 

4.回路構成

 

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USB-DACの出力にボリュームを入れるだけです。

5.組み立て

 

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USB-DACに追加する部品です。

 

①表示窓フィルターに穴あけします。

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マスキングテープを貼って、穴あけ位置に印をつけます。

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ピンバイスで穴を開けてテーパーリーマーで広げます。

 

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ボリュームの回り止めの爪の位置にも穴をあけます。(貫通する必要はありません)

 

②ボリュームにワイヤーをアッセンブリします。

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USB-DAC出力、ヘッドホンアンプ入力ともに4ピンです。中2本のGNDは、どちらもまとめてひとつにしてハンダ付けします。

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熱収縮チューブで固定しましょう。

 

③表示窓フィルターにボリュームを取り付けます。

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フロント基板にボリュームが当たるので、カットします。ピンバイス。リーマーで穴あけしてやすりで加工します。

 

④組み立て配線します。

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配線ワイヤー 今回追加分

 

ワイヤー番号名称接続先1接続先2ピン数長さ
W6 ±12V電源 AC/DC電源基板 CN5 ヘッドホンアンプ基板 CN3 3 200mm
W7 USB-DAC出力 USB-DAC基板 CN1 ボリューム(ハンダ付け) 4 200mm
W8 ヘッドホン入力 ボリューム(ハンダ付け) ヘッドホンアンプ基板 CN1 4 100mm
W9 ヘッドホン出力 ヘッドホンアンプ基板 CN2 ヘッドホンジャック基板 CN1 4 100mm

 

<注意>

USB-DACの出力とヘッドホンアンプの入力の4PINの端子は、LRが逆転しています。
そのまま接続すると、LR逆になってしまいますので、どこかで反転してください。
今回は、ボリュームからヘッドホンアンプ入力するコネクターの部分でピンを入れ替えました。(1ピン⇔4ピン)

 

以上で完成です。すでにUSB-DACを組み立てた方なら、簡単にできると思います。

 

6.動作確認

 

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ボリュームは徐々に上げましょう。写真はDSD再生の状態です。

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大きなツマミを選択したので操作しやすいです。

 

7.測定

 

実際に正弦波信号で出力を確認しました。

RCAの出力レベルは、1.USB-DACと同じですので、ヘッドホン部分を測定してみました。

 

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1KHz Volume ほぼMAX 出力1.92Vrms

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20KHz入力時 1.84Vrms -0.37dB対1KHz

 

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40KHz入力時 1.60Vrms  -1.58dB対1KHz

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80KHz入力時 1.12Vrms -4.67dB対1KHz

 

ヘッドホンアンプの周波数特性は、80KHzまでほぼフラットですから、RCA出力と同じような特性になっています。

 

<ワンポイントアドバイス>

この構成では、プロテクション回路が入っていないために、電源オンオフ時にポップノイズ(プチ音)がでます。
気になる方は、プロテクションキットを搭載してみるのも良いかも知れません。

Linkman製 プロテクションキット【LV2-SPPM-KIT】 作成方法

【訂正】このプロテクションキットは最小駆動電圧が25Vですので、今回の電源では動作できません。

12Vで動作可能なこちらのプロテクションキットをご利用ください。

汎用スピーカープロテクション基板キット【LVS-SPPM-KIT】

 

今回は以上となります。スピーカー、ヘッドホンで、ハイレゾ再生をお楽しみください。

 

<関連記事>

 

LVモジュールを使ったオリジナルアンプの組み合わせ

・LVモジュール組み合わせ 1.ハイレゾ対応USB-DACの製作

 (1)必要な部材・工具とAC/DC電源基板キットの組み立て

 (2)フロント基板の製作 

 (3)リアパネルの加工と電源回路の取り付け

 (4)USB-DACの取り付けとモジュール間の配線

 (5)完成したUSB-DACを動作させる

・LVモジュール組み合わせ 3.USB-DAC対応プリアンプ

・LVモジュール組み合わせ 4.プリアンプ

・LVモジュール組み合わせ 5.フォノイコライザー内蔵プリアンプ

・LVモジュール組み合わせ 6.パワーアンプ

(1)入力バッファーと電源イルミネーションの製作

(2)組み立て、動作確認

・LVモジュール組み合わせ 7.フォノイコライザー内蔵アンプ

 

<参考記事>

 

・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その1:準備編

・オーディオアンプキット LV-2.0MINI(LV2-KIT-MINI) 組み立て方法 その2:組立編

・LV2.0シリーズ 音質改善 その1 その2 その3

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