RaspberryPi & シングルボードコンピュータ

Raspberry Pi 2でWIndows10 IoTを試してみる(インストール編)

先月、MicrosoftからIoT向け組み込みOS「Windows10 IoT Insider Preview(以降、Win10IoT)」が公開されました。 このOSはRaspberry Pi 2やIntel Galileoなどで動作し、IoTデバイスの開発に役立てることができるそうです。

少々遅くなりましたが、私もこのWin10 IoTをRaspberry Pi 2で試してみたいと思います。

 

Windows10 マシンの用意

Windows10 IoTのインストールや制御には、Windows10のインストールされたマシンが必要です。

Windows10のプレビュー版イメージは以下からダウンロードできるので、物理マシンにインストールするか、仮想マシンにインストールして環境を用意してください。

http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows/preview-iso

 

Windows10 IoT Insider Preview の インストール

以下、Raspberry Pi 2にWindows10 IoT Insider Previewをインストールする手順について、 公式ページの案内を参考にしつつ簡単に説明します。

http://ms-iot.github.io/content/en-US/win10/SetupRPI.htm

 

Microsoft Connect program へのサインアップ

Windows10 IoT Insider Preview のような開発途上のアプリケーションを扱うため、以下のページからMicrosoft Connect programにサインアップしてください。
なお、サインアップのためにはMicrosoftアカウントが必要です。

https://connect.microsoft.com/windowsembeddediot/SelfNomination.aspx?ProgramID=8558
サインアップ完了後、以下のアンケートページにアクセスしてください。

https://connect.microsoft.com/windowsembeddedIoT/Surveys
ここにあるEULA(使用許諾契約)に同意すると、ダウンロードが行えるようになります。

 

Windows10 IoT Insider Preview の ダウンロード

EULAへの同意後、以下のページから「Windows 10 IoT Core Insider Preview Image for Raspberry Pi 2」のイメージをダウンロードしてください。

http://connect.microsoft.com/windowsembeddedIoT/Downloads/DownloadDetails.aspx?DownloadID=57782
ダウロード完了後のファイル名は「Windows_IoT_Core_RPI2_BUILD.zip」です。 これを「C:」以下に解凍して、次に進んでください。

 

Windows10 IoT Insider Preview の インストール

「Windows_IoT_Core_RPI2_BUILD.zip」を解凍すると、中に「flash.ffu」というRaspberry PiのmicroSDカードに書きこむOSイメージファイルが入っています。 これをWindows10環境上でCUIを叩いて、microSDカードに書き込みます.

最初に、microSDカードリーダーなどを使い、Windows10マシンからmicroSDカードを読み書きできるようにしてください。

次に、Windows10のコマンドプロンプトを管理者権限で開きます。 スタートメニューの検索欄にcmdと入力し、コマンドプロンプトを右クリックして「管理者権限で実行」をクリックしてください。

 

 

コマンドプロンプトが起動しましたら、flash.ffuの書き込み先を指定するため、diskpartコマンドを使ってmicroSDカードのディスク番号を調べます。コマンドプロンプトに

diskpart

と入力してください。 するとdiskpartが起動し、「C:\Windows\system32>」となっていたプロンプトが「DISKPART>」に変わります。 ここに

list disk

と入力してエンターを押すと、現在認識されているディスク番号が得られます。

私の環境では8GBのmicroSDカードを接続したので、次の図のようにサイズが7580MBのディスクがmicroSDカードであり、ディスク番号は「1」となります。

確認ができたら

exit

を入力して、diskpartコマンドを終了します。

あとは以下のコマンドで「C:」以下に解凍された「Windows_IoT_Core_RPI2_BUILD」フォルダに移動して……

cd C:\Windows_IoT_Core_RPI2_BUILD


以下のコマンドでOSイメージを書き込みます。 ただし、「PhysicalDriveN」のNは、先ほどdiskpartコマンドで確認したディスク番号に置き換えてください(私の環境の場合はディスク番号1にmicroSDカードが接続されているので「PhysicalDrive1」としました)。

dism.exe /Apply-Image /ImageFile:flash.ffu /ApplyDrive:\\.\PhysicalDriveN /SkipPlatformCheck

 

次の図のように「操作は正常に完了しました」と出てきたら、書き込みは完了です。

 

Windows10 IoT Insider Preview の 起動

先ほど書き込んだmicroSDカードをRaspberry Pi 2に挿入し、HDMIケーブルとLANケーブル・マウス・キーボードを接続後してからRaspberry Pi 2の電源を入れます。

初回起動は時間がかかるので5分以上じっと待つと、最後には以下の画面が表示され、Windows10 IoTが起動します。

 

おわりに

以上で「Windows10 IoT Insider Preview」のインストールから起動までの解説を終わります。

以降はこの「Windows10 IoT Insider Preview」を使った遊び方について解説できればと考えているので、 今後もよろしくお願いします。

 

 

作者
作者: 西永俊文

Twitter: tnishinaga

協力: マルツエレック株式会社

この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

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