Intel FPGAが2017年に発表したCyclone10ファミリは、CycloneVファミリの後継となるIoT機器向け低価格FPGAです。Cyclone10ファミリには高性能機器向けのCyclone10 GXと低消費電力機器向けのCyclone10 LPという2つのラインナップがあり、Cyclone10 LPはCycloneVよりもコアの消費電力が最大で50%も削減されています。
この評価キットはCyclone10 LPデバイスの評価ならびにIoT機器開発用ボードで、搭載されているデバイス10CL025は、ロジックエレメント数が25000、M9Kメモリブロック数が66、M9Kメモリサイズが594Kb、DSPブロック数が66、PLL数が4という仕様です。
本ボードには、価格から考えると豪華な機能が搭載されています。まず、メモリにはピン数が少なく高速転送が可能なHyperRAMを採用しており、400MB/sのスループットが可能です。Synaptic Labs社のHyperBusメモリコントローラIPの評価用ライセンスも付属しています。また、FPGAのフラッシュメモリ書き込み用としてはMAX10を搭載しています。MAX10はUSB BlasterIIとして機能するので、ダウンロードケーブルは不要です。MAX10はそのほかに、プログラマブルクロックの調整、電源レールの電流測定、A/D変換などを行います。
外部機器とのインターフェースには、Arduino UNO互換シールドコネクタやDigilent社のPmod互換コネクタ、GPIOなどを利用できます。
開発環境ですが、Cyclone10ファミリはQuartus Prime17.0からサポートされています。なお、本キットは無償のQuartus Prime Lite Edition(http://dl.altera.com/?edition=lite)を利用することができます。
●Cyclone10 LP評価キットの主な仕様 ・搭載デバイス:10CL025YU256I7G ・MAX10搭載(オンボードUSB BlasterII、プログラム済みでユーザによる更新は不可) ・128MB HyperRAM(Synaptic Labs社のHyperBusメモリコントローラIP) ・10/100/1000Mbpsイーサネット ・Arduino UNO R3互換シールド対応ヘッダ ・12ピンPmodコネクタ ・ユーザI/O:2×20GPIO拡張ヘッダ ・LED:電源(青)×1、コンフィグ(黄)×1、ユーザ用(緑)×4 ・プッシュボタン:FPGAリコンフィグ×1、FPGAリセット×1、ユーザ用×4 ・4ビットDIPスイッチ ・電源:USBバスパワーまたは5VDC入力 ・動作温度範囲:0℃~45℃
Cyclone10 LP評価キット 【EK-10CL025U256】 13,107円 |
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