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AIの音声/画像/言語の認識処理を高速に行うディープラーニング用「Movidius NEURAL Compute Stick」好評発売中!

 最近は、AIを使ったゲームやスマートスピーカーが話題になっていますが、これらにはディープラーニングが応用されています。ディープラーニング(深層学習)とは、人間が自然に行う認識や行動をコンピュータで行わせるためのニューラルネットワークによる機械学習法です。人間は、犬と猫を瞬時に判断できますが、機械には難しいのです。ニューラルネットワークは、このような人間の脳の働きを解明するための数学モデルです。ニューラルネットワークは、計算処理速度の問題もあってなかなか実用にはならなかったのですが、2006年頃から急速に研究が進んで音声や画像、自然言語などの認識については実用になるレベルになってきました。

 

 Movidius Neural Compute Stick(NCS)は、USBスティックの形状をしたディープラーニング用のデバイスで、Caffeのニューラルネットワークモデルを高速に計算することができます。Caffe(Convolutional Architecture for Fast Feature Embedding)は、カリフォルニア大学バークレー校で開発されたディープラーニングのフレームワークです。

 NCSは、Movidius社が開発したVision Processing Unit(Myriad 2)を搭載しています。Movidius社はカリフォルニア州サン・マテオに本社を置くAIに最適化されたVPU(visual Processing Unit:視覚処理装置)を設計するファブレス企業ですが、2016年にインテル社に買収されました。

 Myriad 2は、画像処理を行うハードウェアアクセラレータとプログラムを処理するベクトルVLIWプロセッサで構成されています。ハードウェアアクセラレータは、600MHzのクロックで600Mpixel/sの処理を行うことができます。ベクトルプロセッサは、128ビット幅のSHAVE(Streaming Hybrid Architecture Vector Engine)Processor12台で構成されています。SHAVE Processorは、ロードストアユニットを2個、整数ユニットとスカラユニット、ベクトルユニット、比較ユニットを各1個持っています。

 NCSを使用すると、クラウドに頼らずにローカル環境で画像処理やディープラーニングの開発ができます。なお、C言語やPython用のAPIライブラリを含むSDKが用意されています。

 

●Movidius Neural Compute Stickの主な仕様
・搭載プロセッサ:Intel Movidius VPU(Myriad 2)
・サポートフレームワーク:TensorFlow、Caffe
・コネクタ:USB3.0タイプA
・サイズ:72.5×27×14mm(USBスティック形状)
・動作温度範囲:0℃~40℃
・最小動作システム要件:USB2.0タイプAポート(推奨USB3.0)、RAM1GB、空き容量4GB
・OS:Ubuntu16.04(Raspberry Pi 3 Model B、x86_64コンピュータ、VirtualBox)
・開発言語:C言語、Python

  

Movidius NEURAL Compute Stick
【NCSM2450.DK1】 9,980

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