今回は、Future Technology Devices International(FTDI)社のグラフィック制御、オーディオ制御、タッチ制御などをワンチップに集積した組み込み用ビデオエンジンをご紹介します。
FTDI社は、1992年に設立されたスコットランドのグラスゴーに本社を置くファブレス半導体メーカーで、RS-232やシリアル伝送をUSB信号に変換するデバイスとその関連ソフトウェア/ドライバを開発/販売しています。また、FTDI社はアジアでの販売強化とビデオエンジンの販売に注力する目的で、シンガポールに本社を置くBridgetek社を2016年に設立しています。
FT81xシリーズは、1チップで簡単にヒューマンインターフェースを実現できるデバイスで、高解像度ディスプレイコントローラ、オーディオコントローラ、タッチコントローラを内蔵しています。従来から販売しているFT800/FT801の後継機種であり、特長は専門知識のないユーザーでも高品質のディスプレイを実現でき、部品点数を大幅に削減できることです。FT800/FT801からは、最大画面解像度が512×512ピクセルから800×600ピクセルになり、オブジェクトメモリが256KBから1MBに増加しています。
FT81xファミリには、4線式の抵抗膜方式のタッチスクリーンをサポートするFT810/FT812と、容量性タッチスクリーンをサポートするFT811/FT813があります。
・FT810Q-T:18ビットRGB、抵抗膜方式タッチコントロール ・FT811Q-T:18ビットRGB、容量性タッチコントロール ・FT812Q-T:24ビットRGB、抵抗膜方式タッチコントロール ・FT813Q-T:24ビットRGB、容量性タッチコントロール
用途は、POSシステムや多機能プリンタ、ホームセキュリティシステム、ビデオ会議システム、医療機器、家電製品などで、その他にも様々に応用できます。
●FT81xシリーズの主な仕様
・システムクロック:60MHz(max)、PLL内蔵12MHz水晶発振器 ・ビデオRGBパラレル出力:60MHz(max)のPCLK、1~8ビットのR/G/B出力 ・解像度:最大SVGA(800×600) ・グラフィックスRAM:1MB、フレームバッファRAMは不要 ・モーションJPEGでエンコードされたAVIビデオの再生をサポート ・PWM出力付きモノラルオーディオ出力 サウンドシンセサイザ内蔵 サンプリング周波数:8kHz~48kHz モノラル8ビットリニアPCM、4ビットADPCM、μ-Lawコーディングフォーマット ・PWMによるディスプレイのバックライト制御 ・インターフェース:SPI(シングル、デュアル、クワッド)、30MHz(max) ・省電力モード:パワーダウン、スリープ、スタンバイ ・I/O電圧:1.8V~3.3V ・1.2Vをデジタルコアに供給する電圧レギュレータ内蔵 ・パワーオンリセット回路 ・動作温度範囲:-40℃~+85℃ ・パッケージ:VQFN-48(FT810/FT811)、VQFN-56(FT812/FT813) ・RoHS準拠、Pbフリー
▽FT810Q-T:18ビットRGB、抵抗膜方式タッチコントロール 【FT810Q-T】 1,012円
▽FT811Q-T:18ビットRGB、容量性タッチコントロール 【FT811Q-T】 1,012円
▽FT812Q-T:24ビットRGB、抵抗膜方式タッチコントロール 【FT812Q-T】 1,069円
▽FT813Q-T:24ビットRGB、容量性タッチコントロール 【FT813Q-T】 1,069円
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