IoT機器とクラウド環境を簡単に実現できるIoTプロトタイピングキット好評発売中！

　　今回は、Microchip Technology社のIoT Ethernet Monitoring Kitをご紹介します。

　昨今のIoTの盛り上がりを受けて、マイコンを開発/販売している半導体メーカーは自社のマイコンを売り込むために、簡単にIoT機器を開発できるプロトタイピングキットを準備するようになってきました。このキットもマイクロチップ社のマイクロコントローラPICシリーズの中で最も高性能なPIC32MZ(PIC32MZ2048EFH144)を使用しています。

　IoT機器にとって重要になるのは、クラウド環境をどうするかです。独自にサーバーを構築したり、AmazonやGoogleなどのクラウド環境を利用することもできますが、そのための準備が必要になります。本キットは、Medium One社のクラウドプラットフォームにアクセスするためのファームウェアがあらかじめインストールされていて、最小限のセットアップでクラウドを使用することができます。ファームウェアには、MPLAB Harmony、WolfMQTT、FreeRTOSなども含まれています。セキュリティは、WolfSSL機能を使用します。

　Medium One社は、企業が利用できるリアルタイムのデータ収集が可能な使いやすいIoTプラットフォームを提供しており、Wi-Fi、LoRa、イーサネット、Bluetoothなど複数のプロトコルをサポートしています。さらに、スマートホンやモバイル機器からアクセスできるアプリ(Saritasa製)なども用意されています。携帯アプリは、HTTPS上のREST(REpresentational State Transfer)を介してMedium Oneクラウドと通信します。

　本キットは、イーサネットの制御にはLAN8740Aを使用しています。このデバイスは、低消費電力の有線イーサネット規格IEEE802.3azと電源を遠隔で投入できるWake-On-LAN機能を搭載した最新の10/100イーサネットPHYです。なお、本キットにセンサーは搭載されていませんが、圧力、温度/湿度、空気質、モーションの4つのセンサーをサポートするプログラムがあらかじめ設定されています。MikroElektronka社のmikroBUSコネクタが用意されているので、MikroElektronka社のClick boardによるセンサーを接続することができます。

●IoT Ethernet Monitoring Kitのセット内容

・IoT Ethernet Monitoring Kit×1
・PICkit3インサーキットデバッガ×1
・USBケーブル(タイプA-Mini-B)×1
・USBケーブル(タイプA-Micro-B)×1

IoT Ethernet Monitoring Kit 【DM990101】　15,670円

　エナジーハーベスト（環境発電）とは、太陽光など自然のエネルギーから電力を得るための技術のことです。配線や電池交換から解放されるといった利点があり、センサーネットワークの分野などで非常に期待されています。

　しかし、実際の太陽電池などの環境発電デバイスの出力は不安定なことが多く、システムの電力供給源としてそのまま使用することは困難です。また、太陽発電における夜間などの非発電時は、システムへの電力供給が出来なくなる、といった問題もあります。

　エナジーハーベスト電源基板MEB-EH1は、それらを解決するため、“環境発電デバイスから得られた不安定な電力を安定化する機能”と“蓄電機能”を備えています。蓄電のための電気二重層キャパシタ（EDLC）は最大6個まで拡張することが出来ます。

　今回は、エナジーハーベスト電源基板MEB-EH1を使ったアプリケーション動画をご紹介します。

　こちらのアプリケーションは、電気通信大学内にあるマルツ西東京営業所の学生アルバイトさんが作っています。続編も近日公開予定です。YouTubeのマルツチャンネルへのご登録もお待ちしております！

【エナジーハーベスト基板で太陽電池をコイン電池化part2】
　太陽電池＋エナジーハーベスト基板を使って、無線マイコンを動作させます

●画像をクリックすると動画が再生されます●

【エナジーハーベスト基板で太陽電池をコイン電池化】
エナジーハーベスト基板の特徴と使い方について、実験を交えて説明します

●画像をクリックすると動画が再生されます●