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Digi-Key社【アプリケーションラボ】をご活用ください 技術解説「トランジスタの基礎:NPNとPNP」のご紹介

 「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開しています。今回は、その中から技術解説

■トランジスタの基礎 :NPNとPNP

の概要をご紹介します。

 

 IC(集積回路)が登場するまでは、トランジスタが電子回路の主役でした。現在では、電子部品としてトランジスタを見かけることは少なくなりましたが、ICの中はトランジスタの集まりですからトランジスタの働きを理解することは現在でも大変重要です。解説している項目は、

・トランジスタとは何か
・トランジスタが機能する仕組み
・用途に適したトランジスタの選択
・トランジスタ回路の例
・トランジスタの発明の背後にある歴史
・さらなる調査のためのリファレンスリンク

 となっており、バイポーラトランジスタを使って、動作原理から開発の歴史まで簡潔に解説しています。

 

 バイポーラトランジスタは、+(正孔)と-(電子)の2つのキャリアを利用するのでバイポーラと呼ばれます。それに対し、FETは電界をかけて電流の流れを制御する構造なので、ユニポーラトランジスタと呼ばれています。純粋な半導体に添加される不純物の違いにより、電子が発生しやすい構造をN型、正孔が出来やすい構造をP型といい、バイポーラトランジスタはこれらをNPNまたはPNPに接合することで実現しています。

 

 ICの型名は開発メーカーが独自に付けていますが、ひと昔前まではトランジスタは公的な機関に登録することを義務付けられていました。日本の場合、命名法がJISに定められていて、登録機関はEIAJ(日本電子機械工業会)でした。EIJAは、現在JEITA(電子情報技術産業協会)になり、トランジスタの登録を引き継いでいますが、JIS規格は廃止されており、登録されるトランジスタの数は減っていて、その代わりにメーカー独自の型名が増えています。

 米国では、JEDECがトランジスタの登録を行っていて、2N××××ナンバーとして知られています。日本の場合、型名からトランジスタの働きがすぐにわかることに重点が置かれていてメーカーが違うと同じ型名は存在しませんが、米国では廃品種になって入手できなくならないようにすることも目的の一つになっていて、同じ型名でもメーカーが異なることがあります。

 

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