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今回は、その中から「より速く、より小さく、より使いやすく」なったUSBの新しい規格に関する解説記事の概要をご紹介します。
■USB Type-C、USB PD、USB 3.1 Gen 2:速度と給電の新しい規格
USB(Universal Serial Bus)はコンピューターと周辺装置を接続するバス規格としてUSB1.0規格が1996年に登場しました。現在は、コンピューター関連に限らず家電製品やゲーム機器、おもちゃなどにも採用され広く普及しています。このUSB規格は技術の進歩に合わせて仕様の改善が続けられており、最新の規格は2017年に発表されたUSB3.2となっています。
USB Type-Cは、2014年に発表されたUSB3.1規格とほぼ同時に公開されたコネクタに関する仕様です。これは、USBのコネクタの種類が増えたことによる互換性の不便さを解消することを大きな目的としています。USB Type-Cは、ポートの大きさが8.4mm×2.6mmと小さくmicroUSBタイプBと同程度ですが、端子数を上下対称に24本と増やすことで表裏逆差しが可能になり、さらにオルタネートモードによりHDMIやDisplayPort、Thunderboltといった規格でも使用できるようになっています。
USB PD(Power Delivery)は、USBで電力を供給するための規格で、最新の仕様は2015年に発表されたUSB PD3.0です。USB3.0でも4.5W(5V/900mA)の電力供給が可能ですが、USB PDでは5V/9V/15V/20Vの4種類の電圧で、最大100Wまでの電力供給が可能です。また、USB PDは充電にも対応しており、対応充電器に機器が接続されると、CCラインにより充電器と接続機器間で情報を交換することができます。
USB3.1規格では、USB3.0の最大データ転送速度である5GbpsのSuperSpeed(Gen1)モードに加えて、新たに最大データ転送速度10GbpsのSuperSpeedPlus(Gen2)モードが追加されました。さらにUSB3.2規格では、USB Type-Cの上下対称に増やした端子を2レーン使用して最大20Gbpsのデータ転送が可能になっています。
【アプリケーションラボ】の技術解説では、これらの新しいUSB規格について詳しく解説しています。是非参考にしてください。
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