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ディープラーニング”推論”用アクセラレーター「AI CORE Xスターターキット」好評発売中!

 今回は、台湾のAAEON社が開発した「AI CORE Xスターターキット」をご紹介します。AAEON社は1992年に設立された、産業用組み込み機器の製造/販売を主とする企業で、2011年からASUS社の関連会社となっています。「AI CORE Xスターターキット」は、Intel Movidius Myriad Xを搭載した推論アクセラレーターAI CORE XとCPUボード、リアルセンスカメラのセットです。

 最近はAIがブームになり、ディープラーニングがたびたび話題になります。ディープラーニングは人間の頭脳のように何でもできてしまいそうですが、実際はそうではありません。ディープラーニングでできることは、既存のデータから入出力の規則性や傾向、パターンなどを学習し再現することです。再現性を高めるためには大量のデータと高速なデータ処理能力が必要になります。すなわち、現在のインターネットの普及と半導体技術の進歩により実現可能になったといえます。

 推論アクセラレーターのAI CORE XにはIntel Movidius Myriad Xが搭載され、Raspberry Piとの互換性を備える40ピンヘッダー、miniPCIeスロット(SATAスロットとしても使用可能)、Key E用のM.2スロットなどを備えています。Intel Movidius Myriad Xは、画像処理を行うハードウェアアクセラレータとプログラムを処理するベクトルVLIWプロセッサで構成されており、専用のニューラルネットワークアクセラレータとして毎秒1兆回を超える浮動小数点演算を実行することができます。

 CPUボードは、現在Celeron N3350/メモリ4GB/32GB eMMCオンボードストレージとPentium N4200/メモリ8GB/64GB eMMCオンボードストレージの2種類のタイプが用意されています。OSとしてUbuntu 16.04とOpenVINOがインストール済みなので、ディスプレイやマウス、キーボードなどを接続して電源を入れると即座にディープラーニングを始めることができます。

 セットに含まれているカメラは、Intel Real Sense Depth Camera D435で、映像の奥行きなどを測定できる深度カメラです。

 

●AI CORE Xスターターキットの主な仕様
【CPUボード】
 ・CPU:Intel Celeron N3350、Pentium N4200
 ・メモリ:4/8GB
 ・グラフィック:Intel Gen9 HD(4Kコーデック対応)
 ・ストレージ:32GB/64GB eMMCオンボード
 ・ディスプレイ&オーディオ:HDMI1.4b、DisplayPort1.2、eDP、I2Sオーディオポート
 ・イーサネット:ギガLAN×2
 ・USB:USB3.0×3+USB3.0 OTG×1、USB2.0×2+UARTデバッグポート×2
 ・RTC:対応
 ・対応OS:Linux Ubuntu16.04+OpenVINO
 ・電源:5V DC-in(4A-6A)、5.5/2.1mm端子
 ・30mmヒートシンク付き
 ・サイズ:85.6×90mm
【推論アクセラレーターAI CORE X】
 ・VPC:Intel Movidius Myriad X 2485
 ・対応フレームワーク:Caffe、TensorFlow
 ・40ピンヘッダーGPIO
 ・スロット:miniPCIe、M.2スロット
 ・サイズ:30×51mm
【リアルセンスカメラ(Intel Real Sense Depth Camera D435)】
 ・最大動作範囲:10m
 ・Depth解像度とFPS:1280×720(30fps)
 ・Depth視野:85.2×58
 ・RGB解像度:1920×1080(30fps)
 ・サイズ:90×25×25mm

 

AI CORE Xスターターキット(Pentium N4200)
【DP-UP2AI-PN4200】 121,800円
AI CORE Xスターターキット(Celeron N3350)
【DP-UP2AI-CN3350】 102,800円

 

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