デバイス

クラス最高レベルの性能指標(FOM)を実現したパワーデバイス「CoolGaN(TM) 600Vエンハンスモードパワートランジスタ」好評発売中!

 現在、パワーデバイスではシリコン(Si)に代わる素材を使用した半導体の開発競争が激しくなっています。その代表がGaN(窒化ガリウム)とSiC(炭化珪素)です。どちらもシリコンに比べてバンドギャップが広いので、ワイドギャップ半導体と呼ばれます。シリコンよりも損失が少なく絶縁破壊強度が高いため活性層を薄くできることと、200℃を超える高温でも動作するので冷却機構の小型化や省略が可能になり、小型で高耐圧/大電流のデバイスを実現できます。

 開発が進んでいたのはSiCの方で、すでに鉄道車両のVVVF制御装置などに使用されていますが、これから大量に必要になると予想される電気自動車などにはGaNの方が有力視されています。600Vクラスの中耐圧領域のGaNデバイスは、シリコンウェハ上に結晶を成長させて製造できるため、SiCより安価に製造できるためです。

 インフィニオン社はパワー半導体のトップ企業であり、シリコンパワーデバイスが充実していますが、SiCデバイスの開発でも先行していました。そして、GaNデバイスについても2018年末より量産を開始しました。

 現在販売されているのは600V耐圧のCoolGaN™シリーズで、型名はIGO60R070D1/IGOT60R070D1/IGT60R070D1/IGLD60R070D1(オン抵抗:70mΩ、ゲート電荷:5.8nC)、IGT60R190D1S(オン抵抗:190mΩ、ゲート電荷:3.2nC)となっています。

 パワーデバイスの性能指標(FOM:Figure of Merit)はオン抵抗とゲート電荷の積で表され、この数値が小さいほど高速スイッチングが可能で優れた特性になります。CoolGaN™は、このクラス最高レベルの特性になっています。また、エンハンスモードは、ゲートに電圧を印加しないとトランジスタがオンとならない特性で、ノーマリーオフとも言います。

 インフィニオン社は、EiceDRIVER™シリーズにGaNデバイス用のゲートドライバIC(型名:1EDF5673K、1EDF5673F、1EDS5663H)を用意しており、エンハンスモードに対応できるようになっています。

 

600V耐圧CoolGaN™
【IGO60R070D1】 3,400円
600V耐圧CoolGaN™
【IGOT60R070D1】 3,400円
600V耐圧CoolGaN™
【IGT60R070D1】 3,349円
600V耐圧CoolGaN™
【IGLD60R070D1】 3,297円
600V耐圧CoolGaN™
【IGT60R190D1S】 1,962円
GaN用ゲートドライバ EiceDRIVER™
【1EDS5663H】 584円

 

ページトップへ