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Digi-Key社【アプリケーションラボ】技術解説記事のご紹介「レゾルバを使用してモータの角度位置と速度を正確に測定する方法」
「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、レゾルバとアナログデバイセズ社のデバイスを使用して、高精度で堅牢な位置および速度制御システムを実現する方法について解説した記事をご紹介します。
■レゾルバを使用してモータの角度位置と速度を正確に測定する方法
モータを使用する製品は数多くありますが、最近では産業用途だけでなく、電気自動車やロボットなどのように複雑な制御を必要とするシステムが増えてきました。そのようなシステムでは電気的ノイズも多いのですが、そのような環境でも正確に回転角度や回転速度を測定する必要があります。そこで使用されているのがレゾルバです。
レゾルバは、機械的な動きをアナログ電気信号に変換するエレクトロメカニカルデバイスで、回転角度を2相の交流電圧として出力する角度センサです。レゾルバは誘導モータと似た構造で、固定されたステータとその内部で回転する巻線のローターの2つの素子で構成されています。上の左図に示すように、レゾルバの1次巻線はステータ(S1-S3、S2-S4)にあり、2次巻線はローターにあります。R1-R2に正弦波を入力すると、右図に示すように2つのステータから、ロータの回転に伴って、90°と270°に最大振幅がある励起正弦波信号と、0°と180°に最大振幅がある励起余弦波信号が出力されます。この電圧の変化を測定することで、角度と角速度を検出することができます。
【アプリケーションラボ】の解説記事では、アナログデバイセズ社のレゾルバロータードライバ回路用のデバイスを使用して、高精度で堅牢な位置および速度制御システムを構成する例を紹介しています。
ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
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